2018年8月15日

こだわりの色と絵肌で作る「静物着彩」




こんにちは!講師の依田です。


本格的に夏到来で暑い日が続きますね。。みなさま熱中症などお気をつけください・・・。夏期はイベントなどを除いて美術クラブの平常授業はお休みに入ります。1学期最後の課題はその分集中して取り組めたのではないでしょうか?


今回は、手渡しモチーフの着彩課題でした。



モチーフは、ほおずき、タイル(または折り紙)、紙テープ の3点です。
昨年の着彩に引き続き下地づくりからこだわりを持った作品が多数あります。


では、1枚ずつ見ていきましょう◎




中3生の作品。爽やかな青が印象的ですね。画面全体に大胆に配置されたほおずきや紙テープなどの赤系統と、うまく響き合っています。単純に塗り分けてしまうと平面的になりがちですが、モチーフにも背景の青をうまく取り入れ、全体的に統一感が出るよう工夫されています。彼女はキャリアも長く、描写にも非常に説得力がありますね。



こちらも中3生の作品です。着彩では難しい紫系統を使っています。絵の具にはそれぞれ、「染まりやすい」と言われる染料系の色が存在しますが、紫もその一つで、メリハリをつけにくい色と言えそうです。ただ彼女は色感が非常に良く、紫の反対色であるイエロー系を巧みに使用し、画面が沈まないよう工夫できています。モチーフの細部をつまみながら描写することも、画面の強度として活きている印象です。



今年度から入学の中2生の作品です。かなりしっかりと下地のマチエールが置かれています。しかしその表情に負けないくらいモチーフに手が入れられており、その物質感が魅力に繋がっています。全体的に統一感のある色の選択もうまく活きたのではないでしょうか。



入学して間もない中3生の作品です。重厚感のある渋い色調の中でモチーフが存在感を放っていますね。ほおずきの描きこみも含めて迫力のある作品になっています。着彩では、彩度や明度の高い美しい色調を際立たせるために、その正反対であるくすんだ様な色味を効果的に使っていく必要があります。この作品はそういったやりとりがうまく成されている印象です。紙テープ、タイルの細部にもう少し突っ込めるとなお良かったと思います。



今年度から入学の中2生の作品です。こちらも積極的にマチエールが作り込まれていますね。楽しんで取り組んでくれたことが伝わってきます。しかしこちらの一番の魅力は描写によりタイルの硬さがうまく表現できていることです。紙テープと関わる部分の緊張感も秀逸ですね。やはり、マチエールに頼りすぎず、しっかりと観察した上でそのものらしさを引き出す姿勢はとても大切なことといえそうです。モチーフの入り方が小さくなってしまったのが惜しかったですね!



以上です。紹介できなかった作品も、それぞれの魅力が光っており、私たちも楽しませてもらいました◎


ここからは制作の流れをご紹介。下地作りが始まりました。

ペインティングナイフで、筆ではできない絵肌を作ります。

ザラザラとした質感や、絵の具の厚みをわざとつけます。

下地作りの後、いよいよモチーフの描写に入ります。

どんな色で描くかは各自自由に決めてもらいます。

絵の具は塗るだけではなく、陰影を表現するために使います。

みんなすごい集中力です。

絵ができてきました。リアルになってきていますね!
独自の色味で描いていますが、そっくりに描くことは変わりません。

作品講評会の様子です。みんな4週にわたってよく頑張りました!

この課題は1学期最後の課題でもありました。お疲れさま!




それでは、2学期の授業にてお会いしましょう。
良い夏休みを〜。



2018年6月29日

描写力をつけよう!「大きな静物デッサン」

美術クラブ_中学生_描写力をつけよう!「大きな静物デッサン」


こんにちは、講師の吉川です!
暑い季節がやってきましたね。
私は早くもバテバテしております。笑

さて、今回は先月の課題「木炭紙大の静物デッサン」をご紹介します!

いまや木炭紙サイズのデッサンは、美術クラブの恒例課題のひとつですね。
昨年の様子はこちらでご覧いただけます。


今年はこんなモチーフを用意してみました。

美術クラブ_中学生の5月のデッサンモチーフ
5月のデッサンモチーフ

存在感のある流木、おもちゃの車など描きごたえのあるモチーフが並びます。
(意外とこの市松模様の布が大変です…。)


前回の鉛筆デッサンはB3サイズでしたが、木炭紙大はほぼ倍のサイズです!
大変に感じるとは思いますが、画面が大きいとできることも増えます。
大きいサイズでしかできない作り込みを楽しんでしまいましょう!


美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
画面サイズが大きい!

美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
画面全体を見渡すのもひと苦労。離れて絵をチェックしよう。


始めたばかりの人は今まで中々経験してこなかったサイズかと思います。体を大きく使って描くことや、作品から距離を取って「客観的に見ること」の大切さを感じてもらえたでしょうか?


それでは完成作品から数点ピックアップしてご紹介します!



美術クラブ_中学生のデッサン作品
うまい!作者は中1から現在の中3まで美術クラブで学んでいて、木炭紙大のデッサンに関しても何度か経験があります。一つ一つのモチーフが互いに関係しあっているような、空間の気持ちよさがはっきりとありますね。ステンレスパイプや手前の台など、直線がしっかり描けていると尚良かったでしょう。対比で有機的な線の魅力も増しますよ◎ずっと見ていられる、魅力的な作品です。



美術クラブ_中学生のデッサン作品
ハイトーンが綺麗な作品です。この作品のうまいところは、一つのモチーフの中で描写の濃淡をつけているところです。流木を見てもらえると分かりやすいでしょうか。ワイン瓶付近は質感をしっかり描き込んでいますが、奥の方はさらっと形を追うに留めていて、モチーフを利用して空間を作るという意識がうかがえます。しかしこのままでは、奥がさらりとしすぎていて、未完成に見えてしまうという難もあります。ちょうどいい落とし所を探りたいですね。



美術クラブ_中学生のデッサン作品
こちらはおもちゃの車にぐっと寄った構成ですね!この絵のポイントは、流木など「描写できるもの」を背景として扱っている点です。木炭紙大ほど大きくなると、背景にできる余白も大きく残ってしまいがちですが、この作品はそれを避けることに成功しています。主役の車もかっこよく描けていますね。惜しいのは奥の空間が描ききれなかった点。脇役を魅力的に演出することが今後の課題になりそうです。




美術クラブ_中学生のデッサン作品
画面を無駄なく使い、ドンとした迫力が心地いい作品です。背景にも手を入れ、絵を離れて見たときの黒と白のバランスがかっこいいです。奥行きを意識した構図もとてもいいですね!筆致が悪目立ちする荒さがあるので、大きく鉛筆を動かす時も丁寧さを心がけてみましょう。また、今後は作品に近寄って見た時に見応えを感じるような部分を作りたいところ。ワイン瓶のラベルのような、鉛筆の先を使い細かく作り込む箇所を増やしたいですね。



今回紹介できていない作品も、それぞれ経験値には違いがあるものの、みんな集中して制作時間をめいっぱい使っているのが印象的でした!



美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
描けば描くほど、作品が充実してきます。
美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
細部の描写にもこだわりを。

美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
新入生の中学生です。こちらは入門編の課題からスタート。

美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
平日クラスの講評会です。「ようやく終わった〜!」とホッと一息。

美術クラブ_中学生のデッサン授業風景
高校生に負けないくらい中学生はどんどん描きます。パワーがすごかった!


アトリエには先輩たちの参考作品がたくさんあります。画集はもちろん隣の人の絵からもいいなと思う表現があったら、たくさん真似してチャレンジしてくださいね。


失敗してもいいですから、一枚の絵の中でたくさん動いてみましょう。


さて、美術クラブは新たな仲間も増え、ただ今絵の具に奮闘中です。
来月のブログもお楽しみに!




2018年6月22日

今年の夏もやります!「夏休み美術教室2018」

美術クラブ_夏休み美術教室2018


こんにちは!
美術クラブ講師の村です^^

今回は夏休み期間中に開催するイベント「夏休み美術教室」のご紹介です。このイベントは毎年恒例になってきましたね。また開催できて良かった〜!

もしかしたら初めて知ったという方もいるかもしれないので、内容をご紹介しようと思います。

「夏休み美術教室」とは、本格的なアート体験ができるイベントです。種目は3種類。デッサン・水彩画・リアルな立体の中から好きなものを一つ選んで参加していただきます。期間は2日間で、計5時間ほどの時間を使って作品を1点作り上げます。

中学1年生〜3年生までを対象としていて、初めて人でも気軽に参加できる内容となっています。担当する講師が制作の進め方を順を追って説明していくので、あまり難しいことはありません。でも目指す作品のレベルは高いです。頑張ってリアルな作品を作り上げましょう!

お友達同士で参加する方も多いです。ご興味のあるご友人などをお誘い合わせの上ご参加下さい。保護者の方が授業の様子を見学できるようにもなっています。ご見学大歓迎です◎


こちらがお配りしているチラシです↓↓↓ (クリックで拡大できます)

美術クラブ_夏休み美術教室2018チラシ_表
美術クラブ_夏休み美術教室2018チラシ_裏



美術クラブの公式ホームページにも詳細情報がありますので、ぜひご覧ください。お申し込み・お問い合わせフォームをご利用いただくとスムーズにご案内できますよ。


ちなみに昨年開催した時のレポート記事はこちらです↓↓↓
美術クラブ_夏休み美術教室2017の様子
【関連記事】2017/09/08「夏休み美術教室2017」レポート

たくさんのご応募をお待ち申し上げております!




2018年6月1日

基本デッサン「石膏のある静物」

今回のモチーフ。石膏像・綿花・鉄球などが置かれています。


こんにちは!講師の依田です。
新規入学の生徒さんも増え、新年度の美術クラブスタートしました!


今回の課題は石膏を含めた静物デッサンです。
美術クラブでキャリアを積んだ生徒も多くなってきたので、初回としては難易度が高めでした。ただ、石膏といえども細部に惑わされず、デッサンの基本である陰影を意識していつもの静物デッサンのように関わるのが良いでしょう。


今回は吉川先生がデモンストレーションもしてくれました!
吉川先生の作品を見てみましょう。


先生の絵の進め方は、意外にもざっくりとしていました。

吉川先生のデモンストレーション作品。描き出しから2〜3時間ほど。


作品は途中の状態で、石膏も細部は描きこまれていないですが、とても存在感がありますね。よく見ると陰影でグループ分けされていることがわかると思います。デッサンで大切な立体感や空間感は、実はこの最初の陰影のグループ分けで見えてくるものなんですね。
あとは、細部の描写に入りますが、最後までこの全体感は大切に進めなければいけません。


描き出しではあまり細かいところまで描かないのがポイント。
複雑な凹凸もシンプルな形に置き換えて描いてみよう。
ストライプの柄をしっかりと描くと、床の存在感がUPしますね。 
今月から入学した中2生です。もりもり描いてください!
どのアングルから描くかで、難易度も変わってきます。
ディテールを描き込んで、どんどん完成度を上げていきます。
こちらも4月からの新入生。先生の加筆指導から学びます。


先生の作品もある中で、みなさん良い緊張感を持って関われたのではないでしょうか。最後の描写まで力強いものがありました!本物そっくりになるように細部を描写していく工程は、デッサンの中でも楽しい部分ですよね◎


初心者の方たちもよくついてきました! 今年度初めから密度の高い作品が並び、今後がますます楽しみです。


中3生の作品
中3生の作品
中3生の作品
キャリアのある中3生がグイグイと周りを引っ張ってくれました。
これから1年間、いっぱい描いてみんなで上手くなりましょう!


一つ一つの課題を大切に、今年度も楽しんでいきましょう!