2015年1月27日

絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」




横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」1


美術クラブ12月の課題は、模造紙とアクリル絵の具を使った制作でした。


模造紙は、高校生の受験コースで絵の具制作のときなどに使用する
『水張りテープ』を使って、2枚の紙をつなげて倍の大きさに。
水張りテープは紙で出来ているので、この後の制作にも邪魔になりません^^


今回の『絵の具のシミから描写しよう!』では、
大きな紙で制作する事で、自分の中で勝手に決めつけているかもしれない
作品に対するスケール感を、いま一度捉え直してもらう事と、
偶然に出来た絵の具のシミを利用して、自由な発想で制作してもらう事が目的です。



横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」2

横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」3

横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」4


今回は、デッサンの制作とは一味違った作品制作を体験してもらいました。
デッサンは、基礎力を養うという点ではとても大切ですが、
『絵の具のシミから描写しよう!』では基礎力よりも、
作品を制作する上で必要な"作家としての力"を発揮してもらう課題でした。


課題だから制作するのではなく、
自分の(自分達の)作品を作っているんだということ。
この先、作品がどうなっていくんだろうと想像してワクワクすること。
誰よりもかっこいい作品にしたいと思うこと。
作り手にはそんな気持ちと仕事が欠かせないのです。


横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」5


模造紙にシミを作る作業では、絵の具が飛び散る緊張感なども味わいつつ、
お祭りのように楽しみました。
出来上がった絵の具のシミは、とても綺麗な色の洪水になりました。
これを小さなサイズに切り分けてみます。


大きな紙を切り分けると、
それだけで絵の具のシミの見え方が変わるのが不思議です。
絵の具のシミを活かしつつ、その上から加筆することで、
新しいイメージの作品に変化させていきます。
大切な場所にはなるべく手を入れないで、
周囲を描く事で作品化して行くのがコツです。


絵の具のシミは、それぞれ活かされて、
生徒達の作品へと、生まれ変わっていきます。


横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」6

横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」7


ここからは、今までの実験をふまえて、自分だけの作品づくりに取り掛かります。
好みの色の組み合わせ、濃淡、にじみ方など、
それぞれのこだわりを出してもらいます。


横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」8

横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」9

横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」10


実際に作品制作をしている美術家の中にも、
今回のようなプロセスで制作している作家は、意外と多いです。
一から全てを自分の力で描くことも大切ですが、
偶然に出来た絵の具のシミや筆跡を、上手く作品の中に活かすことも、
面白いと思います。
絶えず、柔軟な姿勢で制作出来ると良いですね。


横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」11


これにて制作終了!
皆さん、絵の具の扱い方が慎重かつ大胆になってきましたね!


横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」12
絵の具が垂れた形を、木の枝や植物の蔓に見えるように活用していますね。
全部は描いていないけれど、部分的に描き加えることで
描いていないところも描写したように見えてきています。


横浜美術学院の中学生教室 美術クラブ 絵の具課題「絵の具のシミから描写しよう!」13
こちらの作品は絵の具の淡い滲みを利用しています。
うっすらと人物の姿が見え、なびいている長い髪が
絵全体にゆったりとした流れを生み出しています。


美術クラブの生徒達にも、デザイン寄りの考え方の生徒や、
ファインアート(純粋芸術、絵画、彫刻など)寄りの考え方の生徒など
様々いますが、今回の制作ではファインアートの方面に寄った制作となりました。


でも、偶然できた形や色に刺激を受けたり、活かしていく感性は、
美術に携わる人として是非持っていたいものですね!