2015年11月16日

たっぷりとした空間を描く「静物デッサン」

美術クラブ 横浜美術学院の中学生向け教室 たっぷりとした空間を描く「静物デッサン」1


美術クラブ、10月の課題は久しぶりの静物デッサンでした。


鉛筆によるデッサン課題はなんと4ヶ月ぶりです!その間、絵の具や木炭素材で空間の意識を探ったり、模写で観察の目を磨いたり、立体感覚を養ったり、いろいろありましたね。それらの経験が、みんなの中でどのような力になっているか楽しみです。しかも今回は木炭紙サイズのデッサンになります。大きな画面に思いっきりぶつかっていきましょう!


美術クラブ 横浜美術学院の中学生向け教室 たっぷりとした空間を描く「静物デッサン」2
画面に物がどう収まるのか、どのくらい余白ができるのか見ておく。


画面が大きい分モチーフも大きい今回の課題。場所取り、エスキースなどはみんな随分と慣れてきたようで、最初から狙いをもって取り組む姿勢も見受けられました。絵作りに対する意識が上がってきている印象です。


デッサンでは、「各々のモチーフの描写以上に空間を表現することが大切」、と何度か耳にしていると思いますが、その意識は大きい画面を扱う上で、特に徹底して求められます。なぜなら、何気なく残してしまうモチーフ同士の隙間の空間や背景部分も、画面上の面積としては非常に大きくなってしまうからです。これを何もしない、意識しないわけにはいきません。背景を含めてどのように絵作りするか、しっかり計画していきましょう。


美術クラブ 横浜美術学院の中学生向け教室 たっぷりとした空間を描く「静物デッサン」3
物と物のあいだの空間や、物のまわりの空間に注意する。

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植物の葉っぱが占める空間は、思っているよりずっと大きい。


さあ、いよいよ描き出しです。身体の動きも大きくして全体を捉えていきます(腕を肩から動かすのがポイントです)。作品から離れて絵を確認する時間もとても重要です。モチーフ全体を捉えると同時に、背景にも積極的に手を入れていってもらいました。こうして序盤から終盤まで、常に画面全体への気配りを忘れないように制作を進めていきます。


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まずは計画通りの構図がとれるのか、慎重にチェック。

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どのくらいの大きさで描くかで、スケール感が変わってくる。

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構図が落ち着いたら、積極的にトーンをのせていく。


中盤から終盤にかけては、細部への描き込みも充実させていきます。よく観察すればするほど、モチーフから沢山の情報を引っ張り出せます。トランペットのキラキラした金属の質感、葉っぱのツヤ感や模様など、細かな情報がいっぱいありますね。それに対して、トルソやゴムホースなどは細かな描き込みで勝負するより、堂々と立っている大きさで勝負したほうが良いかもしれません。モチーフによって魅力の作り方は違うので、その都度全体感のチェックも忘れずに…と繰り返していくと、密度が上がってきました!


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モチーフの背後に見える床や壁を描く人もいました。

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制作終了間近、完成度を上げていきます。


ここでタイムアップです。

今回のモチーフは、細部が際立つ物ではないので、ともすれば簡単に終わってしまう恐れもありましたが、終始、背景も含めた画面作りを意識できたことで、がつんと迫力のある完成作品たちが並びました!みんなの馬力を見せつけられた感じがしました!


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空間の広がりが美しい作品が多く並びました!

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講評会の様子。それぞれに着目したことが違うから面白い!


今回気をつけた画面作りの意識は、実は画面が小さくなっても重要なポイントとなります。今後の課題でも引き続き注意しながら関わってみると、さらなるレベルアップも期待できますよ!頑張ってください^^


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