2016年1月23日

絵具のアートトレーニング!



美術クラブ2015年最後、12月の課題は、絵具の染みを利用したアートトレーニングでした。


アートトレーニングとは、美術的な活動・事象を通して、普段とは違う物の見方などを意識、認識し、視野の広い柔軟な思考力を訓練するような意味合いで使っている言葉です。今回の課題も全3回、まずは難しいことは考えずに、紙に思いっきり絵具を撒くというトレーニングから始めてもらいました。


大判の模造紙を、さらに2枚つなぎ合わせて大きな白い画面をつくります。




そこに、それぞれが用意した色水をばしゃーーつ!!
順番に次々と撒いていきます。





全員撒き終わったところで、次は紙の端をみんなで持ち上げて、色水をぐちゃぐちゃに混ぜ合わせます。




余分な色水を捨てたら、染みで様々な表情を持つ巨大な画面の出来上がりです。




自分の身長や幅を上回る画面を相手にするということと、予期せぬ動きで残った染みには、人の予測を超えたところでできる美しさというものがあります。これは実際に体験してみるとよく分かることだと思います。

2週目からは、出来上がった画面を使って制作に入ります。偶然できた染みを、何か他の物や景色などに見立てて描き換えられないか考えていきます。「偶然の美しさ」に「自分のイメージ」をプラスすることで、作品に仕立てていく練習です。


大きな模造紙を切り分けて、並べて見てみます。


大きかった画面のものを何等分かに切り分けると、また印象が変わりますね。それぞれランダムに選んでもらい、画面をくるくる回したりしながら考えます。何が見えるか…?せっかくの美しい染みの形は全部つぶしてしまうのではなく、活かすことがポイントです。どの美しさを残して、どの部分を消すのかも頭を使います。


たくさんのピースの中から選んだものを、各々描き換えていきます。

皆が描き換えたものを並べてみました。猫がいるっ!


模造紙数枚を描き換えて感覚を掴んでから、自分の制作した画面に移ってもらいます。あらかじめ水張りしておいた自分たちのB3画面にそれぞれが染み作りをしていったのですが、大きな模造紙での体験がうまく活き、動きも軽く積極的に面白い表情を探求してくれました。自分の予測を超えた美しさに、自分の力で迫っている印象でした。


偶然を狙うことと、うまくコントロールすることを、両方やるのは難しい…

どんなイメージに見立てているんでしょうか、気になります。

幻想的な雰囲気が出ていますね。うまく活かして!

かっこいい色合いです。絵具の特性をうまく使っています。


完成作品は、美しいものから思わず笑ってしまうようなものまで、様々な答えが並びました。自分の力が及ばないところを、偶然の美しさが助けてくれている部分も多かったと思います。描き換えからスタートしましたが、これらには正解も不正解もなく、それぞれが画面で起こっていることを受け、感覚を働かせて足したり引いたり、意味を与えたり、自分なりに画面とやり取りした結果がありました。実はこれは立派な作品作りの感覚です。デッサンでも大切なことですし、プロの作家さんでも制作でこのようなプロセスを踏む人は多いんですよ。


土曜日クラスの講評会の様子。バラエティー豊かです!

木曜日クラスの講評会の様子。淡い色彩が綺麗でした!


生徒作品① 海の向こうに広がる街、という風景として描き上げました。

生徒作品② 絵本の中の1ページ、として本当に作品化できそうですね。


今回は、みんなの豊かな感覚をしっかりみせてもらえました!

今年度は残すところ2課題です!早いですね。
新学期も楽しんでいきましょう〜。